こんにちは!ハゲてますよー!(@hagetemasu7)
「君の名は」が2016年は大ヒットしましたが、新海誠作品で僕が好きな映画に「言の葉の庭」という作品があります。何が好きって、音と画が好きでしたね。雨に揺れる柳と雨の音は本当に良かったです。で、この映画の最後に流れる曲「Rain」があるんですが、この曲がたまらなくいいんです。
秦基博さんの優しく柔らかい声もいいですが、歌詞と曲の構成もめちゃくちゃいい。最初、秦基博さんが作ったと思っていたんですが、そうではないんですね、作詞作曲共に大江千里さんという方が書いています。
大江千里さんはシンガーソングライターで、今まで40曲以上シングルを出してきた、スゴイ人だったんですが、2008年にジャズ留学のために渡米。ニューヨークにジャズを学びに行くんです。そのジャズ留学の模様を記したのが、「9番目の音を探して」です。
ちなみに、今も、ニューヨークでジャズをやられています。
The eternal makes me urgent.
心の震える一年でした。
2017年が待ち遠しくなって来ました。アモーレ! pic.twitter.com/3bQkM26rqH— 大江千里(Senri Oe) (@1000hometown) 2016年12月29日
9番目の音というのは、鍵盤を想い浮かべればわかりますが、ドレミファソラシドのワンオクターブは8つの音しかないんです。基本的に大江さんがいたpopsの世界だと、ジャーンと鳴らすのはこのワンオクターブの中で気持ちのいい和音を響かせるんですが、ジャズの世界の場合、一味も二味も違うんです。
8番目以降の9番目以降の音も音色に加えていく。その音を構成していくのは、popsの和音だとあまりないんですよね。あまりないというよりは、できない。それで、9番目の音というのは、どういう風に響いているのかというのが、このジャズ留学のテーマにもなっていきます。
そして、大江さん自身もpopsとジャズの違いに苦労します。鍵盤弾く時の手グセとかはまさにそうです。
それで、読んでみての感想なんですが、これは、音楽をやり始めようとしているの人であれば、ジャズ、popsにかかわらず、読むべき一冊だなと思いました。これだけの歌詞を書かれる方なので、本自体躍動感のある文章でしたが、一方、本当専門的な用語ばっかりでてきて、楽器の雑誌やDTMの雑誌を読んでるかのような気分になることもあります。
メロディのこと、コード進行のこと、耳コピのこと、スケール、キー変調・・・など、読んでいて、ジャズだとこういう風に学ぶんだということも大きな気づきでしたね。ジャズの学校でどのように学んでいるかを事細かに書いてくださっているので、まるで授業を受けているかのように、この本で音楽制作の知識を蓄えることもできます。
あと、僕としては、本に出てきますが、大江さんがLogic proを使っていることもあり、親近感が湧きました。
何より、読んでいて、大江千里さんが、本当いい人で優しい人柄が伝わってくるので、なんだかあったかくなります。
ということで、音楽やり始めの人にオススメの「9番目の音を探して」でした。