こんにちは。hagebeatsです。
DJで選曲する時のたった3つのコツ。第二弾は「自分のセンスと客層のルーツが重なるところを探せ」です。
第一弾では、曲のキーについて話しました。
関連記事:DJで選曲する時のたった3つのコツー曲のキーを見ようー
曲のキーについては曲をちゃんと事前に調べておけばなんとかなりますが、第二弾は現場でDJが求められる能力になってくるので、これから語ることは僕自身もまだまだ現場でできていないことも多いのですが、お付き合いしてくださったら幸いです。
テーマを決めよう
友達によく聞かれる質問に
みたいなめちゃくちゃ曖昧な回答しかしていないことは第一弾でもお話しましたが、真面目な話、曲のキーとかよりも一番大事にしているのが、その日のDJのテーマです。
もちろん聞いてくれるお客さんがあってこそDJは楽しいのですが、それはビジネス的な要素であって、やっぱり、アート的な要素もあったほうがいいなと僕は思う派です(そういう音楽のマネタイズは難しいですが・・・)
だからこそ、その日のテーマを決めます。
これもよく聞かれますが、まずは自分の好きな音楽をうまくつなぐだけでもテーマ性のあるDJになり得るんじゃないかなと思います。僕もそうやってやってたし。
そこから、なんで自分はこの音楽が好きなんだろう???を突き詰めていくと、いろんな音楽と音楽との共通点が見えてくるので、そこから新しいテーマを作っていけばいいと思います。
掘り下げとしては、例えば、こんな感じ
・80年代のハウス
・プログレハウス
・古いソウルをリミックスしたハウス
・R&Bの音源をサンプリングしたハウス
・ジャズを混ぜたハウス
だいたい、年代とジャンルの二軸で切っていて、より細かく掘り下げていくとうまく掘り下げられると思います。
当然、掘り下げに関してはいくらでもできてしまってキリがないので、どこか時間を決めて止めてください。止めないと一生納得のいくプレイリストができなくて、DJができないです。(DJあるある)
客層のルーツを探せ
とは言っても、自分らしいDJをし過ぎると、とんがり過ぎたものになってしまうし、完全にアートになってしまうので、客層を考えるのもDJの仕事かなと思います。
もちろん、とんがったDJをし続けることによって、成立する場合もあります。ですが、それはどちらかというとアーティスト的なオリジナル性のあるDJなので、けっこう稀だと思います。
なので、自分のテーマで曲は選曲しつつ、お客さんがその日どんな気持ちでDJに来てるのかも考えた方がいいDJができますよ!という話です。
じゃあ、どうやって、お客さんがその日どんな気持ちなのかを探るか?2018年5月1日に渋谷で実際に僕がDJ出演したイベントでどう選曲をしたかを例に説明します。
2018年5月1日は皆さんも知っての通り、ゴールデンウィーク真っ只中でしかも天気にも恵まれて連日好天。外に出掛ける人が多かったように思います。その日の僕のDJは19時から。
その日はテクノだったりj-popだったりフューチャーベースだったり様々なジャンルのDJさんがくるイベントだったので、いつものソウルフルな感じ(僕はソウル/ファンクが好き)から歌物入れて、テクノっぽい電子的な音やデトロイトハウス的なアナログな感じに寄せていってもいいかもな・・・
しかもこんな好天続きなのにわざわざクラブ来るってことは、ノリノリで音楽聴きたいというよりは、少し落ち着いて音楽を聴きたいのかもしれないしな・・・渋谷だから遊んだ後の帰りに一杯飲みに来るかもしれないし。
といった感じで選曲をしました。天気や季節、DJさんの音楽嗜好、開催場所、様々な要素からその日の選曲をしますが、本当にこれは一例です。ほかにもたくさんの選曲方法があるかなと思います。
僕の場合はその日一緒にやるDJさんがSNSでフォローしてるアーティストとか見て、なんとなくこういう雰囲気になるだろうなと思って選曲する時もあります(SNSストーカーorz)
はい。ともかくここで言いたかったことは、
なんでそのお客さんがこのクラブに来るのか?
その目的を察知することが重要です。
音楽の歴史をディグろう
DJの選曲において、自分のテーマを決めること、なんでお客さんがこのクラブに来てるのかを探ることまでは話しました。ここからが一番難しいところです。
自分のテーマとお客さんが聴きたい音楽が重なるところはどこか?
一番最初に言いましたが、聞いてくれるお客さんがあってこそDJは楽しいのですが、それはビジネス的な要素であって、やっぱり、自分らしさというかアート的な要素もあったほうがいいなと僕は思う派です。
だから自分のテーマとお客さんが聴きたい音楽が重なる部分を探します。

こういうことですね(こんな簡易的な図書いた意味あるか・・・)じゃあ、重なる部分ってどうやって見つければいいのか?
僕は大概、
音楽の歴史を探ります
音楽の歴史といってもウィキペディアに載ってるような「ハウスはゲイカルチャーから始まって・・・」みたいな大層な話からいきなり入るのは、なかなか根気のいることかなと思います。
そんな大層なところではなく、自分の好きなアーティストが何に影響されて自分の音楽を作ってるのか?これを調べるだけでも音楽の歴史を探ることにつながっているかなと思います。
じゃあ、なんで歴史を調べるのが大事なのかというと、歴史は人がどう考えてきたかの集合体だからです。言ってしまえば、一個人が考えられる範囲のことは、大体、歴史上の誰かが一回考えています。
だから、自分が選曲したオリジナルのテーマだって、自分が知らないだけで誰かが過去に同じことを考えてプレイリストを作ってるかもしれないし、自分が好きな音楽がどんどん変わっていく過程も、誰かが過去に同じように音楽をディグってるかもしれないわけです。
そうやって連綿と続く中でどこかしらに共通点があるはずなんです。そもそもいきなり新しい音楽ができるわけではない。誰かが好きな音楽があって、自分だったらここにピアノのフレーズを足すな?とか、キックはもっとlofiのやつにするな?とか、少しずつオリジナルを足していって、新しい音楽が少しずつできていくわけです。
だから、自分が知らないだけで自分のテーマとお客さんが聴きたい音楽が重なっている場所が歴史上のどこかにあるはずなんですよね。これは仮説ですが、けっこうその可能性は高いです、自分が知らないだけで。

最後に
といった感じでした。無茶苦茶なロジックになっている気もしますが、ここまで3000字近く読んでいただいてありがとうございました。疲れた・・・