子供が精神病なら見るべきマンガ「子供を殺してください」という親たち

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こんにちは。hagebeatsです。

精神疾患は家族の問題である。

これを聞いてピンとくる人はあまりいないかもしれない

父親
いやいやそれは個人の問題であって兄弟や親は関係ないだろ!
上司
仕事のストレスで鬱になったんじゃないの?
母親
なんか友達からいじめられたとかそういう理由で引きこもりになったんでしょ!

確かにこういった原因も正解であることも事実だし、実際そういう側面もあるだろう。ただし、そういった原因があるにしても根本的な原因には家族間の問題が関わっていることが多い。

ただし、見えにくい。

なぜなら、今回紹介するマンガのテーマでもあると思うが、1番の問題は精神疾患を持つ家族は自分の息子娘が精神疾患であることを受け止められないからだ。ゆえに家族間の問題が見えづらく、ないがしろにされている。それが根本の原因であるにも関わらずだ。

今回紹介する漫画はその家族間の問題に鋭く切り込んだ漫画である。オムニバス形式の漫画で、それぞれ主人公はうつ病や引きこもり、統合失調症などを患った精神疾患患者だが、浮き彫りにされるのは家族の問題だ。

どんなマンガ?

「子供を殺してください」という親たち」という題名からは、一見どんなマンガかわからない。だって、子供を殺さなければならないほど、なぜ親が精神を追い込まれるのかわからないからだ。原因は子供。精神疾患を抱えた子供である。

そんな精神疾患を抱えた子供が親に対して暴力を振るったり、20年近く引きこもり生活を続けていて親ではもう解決できなかったり、病院に連れて行こうと思っても連れて行くことさえできない。そんな問題を解決する移送屋という職業がある。その移送屋を営んでいるのが、マンガの原作者でもある押川剛さんだ。

僕もこのマンガを通して初めて知った。医者や親に代わって精神疾患患者に向き合い、病院に連れて行くだけでなく、患者に合った医者を探したり、病気が治り社会復帰をした後も面談を行なっている。単純に精神疾患患者を病院に移送する仕事ではなく、精神疾患患者の自立を促す仕事だ。

しかも、強制的に移送することはなく、家族に決断を促している。精神疾患患者である息子娘から目を背ける家族を引き止め、どうしたら息子娘が自立できるのか、根本的な解決を図りたいからこそ、家族自身に決断を促しているのだ。ツイッターのプロフィール欄にもゴールは「俺の存在が必要なくなること!」と書いてある。

精神疾患は家族の問題

第1巻はまさに精神疾患が家族の問題であることを教えてくれる。

さっきも言ったが、1番の問題は、精神疾患が家族の問題だと捉えられない家族だ。ぶっちゃけ当事者ではなく、父親母親兄弟が受け止められず、当事者が追い込まれるケースが多いことがこの漫画でよくわかる。第1巻でこんな言葉がある

いまの自分たちの姿こそが長年の積み重ねの結果であることを忘れている

表面的な事象にとらわれ、ぬくもりや人間味に欠けた育て方をすれば問題行動として必ず跳ね返ってくる

それは子供たちの心の叫びだ。親たちへの復讐だ、

題名にもある通り、

限界な親
精神疾患になるように息子娘を育てた覚えはないし、息子娘に暴力を振るわれ、多額のお金も使われ、もううんざり。いっそこんな息子娘は死んでしまえばいいのに

と思っている親がマンガでは描かれている。これが事実だろう。マンガを読めばわかるが、想像を絶する環境に周りの人たちが追い込まれていることがわかる。無理もない。

しかしながら、そうやって育てたのは紛れもなく家族だ。マンガでは各エピソードごとに家族の幼少期の頃の思い出をふりかえりながら、息子娘が精神疾患になってしまったきっかけを探る。

父親が母親にDVしていたから、子供が暴力的になったケース。

どれだけ学業を頑張っても父親には認めてもらえなかった過去があって、人生をやりきれなくなったケース。

母親から厳しい教育を受け、父親は家のことに無関心なので、子供が次第に孤独になっていったケース。

親の鏡は息子娘だ。

引きこもりと精神疾患

第二巻は引きこもりがテーマだ。

家族がただの引きこもりだと思ってしまい、精神疾患の症状が出ているにも関わらず、見て見ぬ振りをして家族の中で収めようとして病院に連れて行かなかったケース。

そして精神病院との通院はあるものの社会復帰できるようなトレーニングや環境を変えることができず、やはり家族の中で抑えてしまっていたケース。

何が問題なのか、それは、家族が見て見ぬ振りをしてしまったからだろう。だが、家族の中で収められると思ってしまうのは、家族だけの問題であるかどうか、いささか疑問だ。なぜなら、家族が息子娘を精神疾患だと捉え、適切な処置を行う必要があると考えることができたなら防げた可能性があるからだ。

なので、精神疾患に関する教育や行政の関わり、地域コミュニティの形成など、あらゆる側面から防げた可能性は大いにある。一概に家族のせいだとは言い難い。今後の課題かもしれない。

事件性と精神疾患

第3巻は精神疾患と事件性の話になる。内容は決して精神疾患患者は危ない!という話ではなく、事件の裏には精神疾患があるという話です。ワイドショーや雑誌ではここまで突っ込んで事件を掘り下げることもないんじゃないだろうか?マンガを読めばわかりますが、闇は深い。

誰もが知っているような寝屋川の監禁事件、東海道新幹線での殺傷事件、障害者施設殺傷事件などの事件には精神疾患が絡んでいる(事件の原因が全て精神疾患であるとは限りません。)

単純にその加害者である個人の問題ではなく、事件の根本にあるのは家族の問題、ないし、家族にそうさせてきた社会の問題であることは一目瞭然でしょう。

第3巻では何でもない普通の青年がストーカー問題を引き起こしてしまうケースを取り上げますが、原因は恋人に振られてしまったという些細なことなので、自分でもあり得たなと思うことの方が多い。決して精神障害は特別なことではない。

最後に

精神疾患患者を抱えた当事者よりもその周りの家族にぜひ読んでほしい。きっと自分と向き合うことになるかもしれない。でも、今、息子娘が苦しんでいるのは、自分が原因であることに気づけるのであれば、マンガに登場するような移送屋という仕事がなくなる日も近いだろう。内容はかなりえぐい描写ですが、ぜひ。

今回使用した画像:頑固おやじのイラスト

今回使用した画像:威張っている人のイラスト

今回使用した画像:叱っているお母さんのイラスト


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