定位感と自然【ミキシングとの向き合い方】

定位感と自然

スポンサードリンク


こんにちは。hagebeatsです。

普段は趣味で作曲をしています、こんな感じのテクノアンビエントな曲。

あとはj-popとかも作ってますが、興味あったらyoutubeチャンネルから探してみてください。

さて、曲を聴くとき、みなさんは何を意識しますか?

メロディの美しさ

ビートのノリ

ジャンルを超えたコード進行

歌い手の高音の伸び

従来にない曲の展開・・・

様々な要素において、音楽は僕らを楽しませてくれますし、どの要素において楽しんでもいいのかなと思います。

ただ、曲を作る側においては、いま、挙げた5つの要素以外に大事な要素があります。

それは曲中の音の配置です。

音の配置とは、曲で流れるボーカルやピアノ、ギター、シンセ、ドラム、ベース、パーカッション等の音を遠くしたり、近くしたり、大きくしたり、小さくしたり、調整することです。

吹奏楽に例えていうと、

バイオリン、ビオラ、ピアノ、トランペット、木琴、ウッドベース、シンバル等様々な楽器の演奏者が以下の画像のように並んでいるかと思います。

Dublin_Philharmonic_Orchestra_performing_Tchaikovsky's_Symphony_No_4_in_Charlotte,_North_Carolina (1)

参照文献:ウィキペディア「オーケストラ」

学生時代吹奏楽をやっていたり、合唱をやっていた方はイメージしやすいかもしれないですが、練習中にこういった経験はなかったでしょうか?

(練習中)

先生
シンバルの人!!!ちょっとシンバルの高音がうるさいから、もう少し優しく叩いてくれない?
シンバルの子
はい
先生
あ、違うわ。やっぱり、シンバルの高音がうるさいから、半歩下がってくれない?
シンバルの子
はい
先生
あ、半歩下がったらちょうどいいわ。

とまあ、こんな感じです。単純に音の大小ではなく、音が遠くから聞こえるか?近くから聞こえるのか?というのを実は調整しています。

この調整のことを専門用語でミキシングと言います。英語で書くと、mixingですが、音をうまく混ぜ合わせるという意味合いです。

人間の耳は、聴ける音量には限界があるので(当たり前ですね・・・)、人間の耳が聴ける音量の最大値が一つの箱だとすると、遠くから近くから、高音から低音まで、大きい音から小さい音まで満たされている箱をいい音だな!と感じるようにできています。

つまり、大きいりんごが一個だけ入っているより、12等分にカットされたりんごとみかんとなしとぶどうが入っていて、おまけにヨーグルトとはちみつまでその箱に入っていたら、「ああ、幸せだわ・・・」と感じるようになっています。ただし、最近は、いろんな果物が入ってなくても、その大きいりんごがめちゃくちゃ新しい品種でりんごだけですごく深みと酸味と甘みがジューシーなので、箱の空きを満たしてしまう音楽もあります(ジャンルでいうと、トロピカルとかね・・・)

そのため、一番最初の質問、「曲を聴くとき、みなさんは何を意識しますか?」に戻ると、作曲をしている人は「音の配置」を意識して聴いていることが多いです。

この音の配置のことを定位と言います。(僕も最近覚えました。)

ただね、一つ疑問が出てきませんか?

なんで、定位(音の配置)が大事なんだ???                 

だって、作曲したり、よほど普段から音楽を聴いていない限りは定位なんて気にしないで音楽聴くわけですよ。というか音を聴く環境によってはなかなか聴き取りづらいし(イヤホンじゃなかなかね・・・)、耳の感覚を鍛えていかないと、定位がわからないので、そもそもわからない。

なのに、なんでこんな定位は大事なのか???

ま、確かに定位をちゃんと気にして作曲をした方がいい曲にはなるんですけどね・・・

理由がよくわからず、近所の公園まで散歩に出かけました。

公園まで出かける散歩の中、いろんな音が聞こえてきて、僕はハッと閃きました。

これだ、と。

目をつむっていても、

公園の掃除のおばさんは、遠くでカラカラと舞う木の葉を見てほうきを持ち、子供が「あ、小鳥だ!」と言って、木の茂みに隠れてチュンチュンと鳴く鳥を指差し、スマホを見ながら歩く高校生はチャリンチャリンと聞こえれば、前から自転車が来るのを知る。僕の後ろからバスの大きなエンジン音が鳴り響いていて、遠くでは車のタイヤと道路が擦れる音が鳴り響いているのがかすかに聞こえる・・・

目をつむっていても。

つまり、意識せずとも、人間の耳は定位を意識しているということに僕は気づきました。しかもそれは僕に限らず。

人間の耳は何が鳴っているかだけでなく、何がどこで鳴っているかを360度で感知することができる。それはきっと人間が本来生存本能として兼ね備えている危機意識なのかもしれません。昔であれば、後ろから聞こえるバスの大きなエンジン音は、自分の死角にいる大きな野生のゾウである可能性もあるわけですからね。

ということは、360度で音が鳴っている状態が自然ということです。僕らは2次元では生きていないですからね。

だとすると、意識していないリスナーに対しても、定位を意識して音を作るということがいかに大事かということがよくわかります。

けっこう今まで偉そうに定位がうんちゃらかんちゃらみたいな感じで、あーだこーだ言いながら作曲をしていたんですが、そもそも最初からみんな定位は感じ取っていたんだなと再認識するきっかけになった出来事でした・・・

はい。終わり。


スポンサードリンク