小路啓之の漫画「メタラブ」は人がセックスで射精できるまでの物語だ。

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こんにちは。hagebeatsです。

人の不安は計り知れない

小路啓之の漫画「メタラブ」。端的に言ってしまえば、これは、人がセックスで射精できるまでの物語だ。

実はムッツリ
なんだ。ただのエロ漫画か

と思ったそこのムッツリスケベには朗報だ。この漫画はただのエロ漫画ではない。「聲の形」というマンガに似ている。ネタバレになってしまうが、「聲の形」は「人の目が見れる」ようになるまでの物語だ。

?な人
どういうこと?人の目が見れない人なんているの?そんなの容易いことじゃないか?

と思うかもしれない。でも、他人にとって何でもないことが当事者にとってはとてつもなく苦しいこともある。人の不安は未だ想像し得ない世界だ。だからこそ、世界を救う訳でもない、世界が滅ぼされる訳でもない、たったの一人の青年が何年もかけて、「人の目が見れる」ようになるまでの何でもない物語に心を打たれる人がこの世にはたくさんいる。同じように僕らには想像し得ない葛藤の共通項が「聲の形」という物語に見えるからだろう。

感情と欲望

同じように、EDでもない限り多くの男性はセックスで射精ができるはずだ。ところが「メタラブ」の主人公は相手の欲望が見えるという特殊能力を持ってしまったがあまり、自分に対する欲が全くない。なぜなら、対人関係において苦労することがないからだ。相手がやってほしいことをやれば、自分はいいやつになれる。

誰だって青春時代は、仲がよかった友人と喧嘩をし、好きな女の子に恐る恐る告白し振られ、青春時代を過ごすだろう。時に笑い、時に泣き、時に怒り、時に哀しむ。あいつは憎めないけど自分にとって許せないことがあるから勇気を振り絞って喧嘩をし、振られたら嫌だけど自分の好きな気持ちは変えられないから勇気を振り絞って告白する。他人が何を考えているかなんてわからない。だから僕らは様々な感情を初めて抱きながら、大人になっていく。

ところが、この主人公は他人が何を考えているかわかってしまう。様々な感情を抱かないまま、大人の階段を駆け上がっている青年だ。

2巻にこんなシーンがある。

アレを使うと人に好かれることが容易になる。すると、他人の本質を考えることを放棄してしまう。

相手の欲求に応えていれば、相手が気持ちよくいてくれる。そこに感情はいらない。感情は相手の考えていることがわからず、自分の欲求が突出した時に出るものであることをこの漫画は教えてくれる。

主人公には、感情がない。だから、人を好きになれない。いや、人を好きになったことがない。自分の欲求が存在しないからだ。でも、僕は最初に言った。この物語は人がセックスで射精するまでの物語だと。射精そのものは、自分の欲求がないと出せないものだ。相手を気持ちよくする上では不必要なもの。自分自身が気持ちよくなりたくて、気持ちよくなって、初めて出るものだ。

実はムッツリ
そりゃ、そうだろ。自分が気持ちよくなりたくないのにセックスをしてるやつなんているのかよ

って思うかもしれない。でも、人の不安は計り知れない。どうやって、主人公はセックスで射精できるようになるのか。自分の感情に素直になりきれていない人こそ見て欲しい。

最後に

「自分の欲求に素直であれ。他人の期待に応えるな。」そんなメッセージがあるようにも思えた。なぜなら、主人公のように相手の望みが文字になってわかる特殊能力のように完璧ではなくとも、他人の期待がある程度わかり、自分の欲求をないがしろにしている人もいるのではないかと思ったからだ。

自分の欲望に素直になり、自分のために、自分の心を満たせるようになる。怒涛の展開に僕は夜中の1時から2時のたった1時間で全3巻を読み切ってしまった。ぜひ。


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